『おはよう、バニー』
『今日は俺の方が、起きるの早かったな』



「―…つ、さん」



 誰かの名前を呼ぶ自分の声で目が覚めた。
 ベッドがやけに広く感じる。
 ダブルベッドを一人用に使っているのだから、広くて当たり前だ。
 だけど、どうしてこんなに寒いのだろう。

 気分は最悪だった。
 終わったはずの悪夢が、また新しい形で蘇ったのだから。
 寒いのはきっとそのせいだ。
 いったい、あとどれくらい失えば、それから解放されるのだろう。

 キッチンの棚を開けると、食器がやけに多いような気がした。

「こんなカップ、いつ買ったかな…?」

 自分の趣味とはかけ離れた、悪趣味とさえ思うような柄のもの。
 色違いの、お揃いの柄のもの。
 いつ、どこで買ったのか、記憶が曖昧だ。

 しん、と静まり返った部屋。
 こんなに広かっただろうか、と不思議に思う。
 部屋の真ん中にソファが一つ。
 その横に、一回り小さいものがもう一つ。
 シックな深緑の丸いソファ。
 いつからここに置いてあったのだろう。
 どうしてこんなものを買ったのか、買った時のことが、上手く思い出せない。

 何かが足りない、と部屋を見回した。
 よくわからないものが増えているのに、部屋はがらんとしていて、酷く空虚だ。

『バニー』

 誰かに呼ばれた気がした。
 バニー、そんなおかしなあだ名で呼ばれたことなんて、ない。
 けれど、その名が自分を指しているのだと、すぐにわかった。

『バニー』

 確かに誰かに呼ばれているのに、それが誰なのかわからない。
 誰かが、ここに…この部屋に、自分の隣に、ずっといたような気がする。
 それが誰なのか…この悪夢が終われば、思い出せるだろうか?

 窓に映った顔を見て、はじめて自分が泣いているのに気が付いた。
 その涙の理由さえ、わからなかった。










 公 式 ち ょ っ と 来 い

20話見た勢いで書き殴りました
まだ気持ちの整理がつきません

予想はしてたけど、この予想は裏切って欲しかった…
これ以上バニーちゃんをいじめないで、と思ってたけど
虎徹さんもこれ以上いじめないで欲しかったです
これ以上、彼から何を奪うっていうの…と
歯軋りしながら見てました

何より胸が痛かったのは楓ちゃんです…
仲直り、できるよね?

これでハッピーエンドにならなかったら
公式はマジでタナ声を聴くといい

頼みの綱は、まさかのユーリさん
一週間、ユーリさんだけを頼りに生き抜こうと思います